コスト

カードの中には効果を発動するために何かしらのコストを支払う必要があるものがあります。 コストを支払う処理は効果による処理とはことなるため、いくつか気をつけるべき点があります。

似たようなものとして、アドバンス召喚やリンク召喚のような特殊召喚のためにコストを支払うものもあります。こちらも似た性質があるので合わせて説明します。

発動のためのコストの支払い

発動のためのコストを要求するカードの例として《サイバネット・マイニング》があげられれます。

①:手札を1枚墓地へ送って発動できる。デッキからレベル4以下のサイバース族モンスター1体を手札に加える。

「手札を1枚墓地へ送って」がコストです。このカードを発動するためにはまず手札を1枚墓地に送った後チェーンがつくられることになります。つまり、実際にチェーンが解決され効果処理が行われるタイミングではなく、発動を宣言するタイミングで手札を1枚墓地に送らなければなりません。 このカードに対して《灰流うらら》のようなカードで効果を無効にしても、コストを支払う部分は無効になりません。

コストを支払う処理は効果ではないので基本的には止めることはできません。 例として《おろかな埋葬》のデッキからカードを墓地に送る効果は《灰流うらら》で無効にすることができます。

①:デッキからモンスター1体を墓地へ送る。

一方で《彼岸の黒天使 ケルビーニ》の③の効果を見てみましょう。

③:デッキからレベル3モンスター1体を墓地へ送り、フィールドの「彼岸」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力・守備力はターン終了時まで、墓地へ送ったモンスターのそれぞれの数値分アップする。

同じく「デッキからレベル3モンスター1体を墓地へ送り」とあるので同じくデッキからカードを墓地に送る効果を無効にする《灰流うらら》で無効にできるように見えますが、このモンスターを墓地に送るテキストは「…として発動できる」という文の前に書かれているのでコストため、《灰流うらら》をそもそも発動する条件を満たさないです。

アドバンス召喚・特殊召喚のためのコスト

アドバンス召喚にはモンスターのリリースが必要です。リンク召喚などの特殊召喚にも素材を墓地に送る必要があります。これらのリリースや素材を墓地に送ることは、効果の発動のためのコストと同様に召喚・特殊召喚を無効にされても無効になりません。 例えば《神の宣告》でもリリースや素材を墓地に送る処理は止めることができません。

これの性質は《怪粉壊獣ガダーラ》のような相手のモンスターをリリースするモンスターでいきています。 このようなモンスターの特殊召喚そのものは無効にできますがリリースを止めることはできないので、確実に相手モンスターをリリースによって除去できます。

一方で《融合》による融合召喚の場合、融合素材を墓地に送る処理は効果の一部として扱われるのでこちらは素材を墓地に送る処理も無効にすることができます。